がんは症状が進行して初めて自覚症状が現れます。痛みや様々な症状が出て病院に行くと、その時にはかなり腫瘍が大きくなっているため治療に時間がかかります。がん検診を受けると自覚症状がないうちに腫瘍を発見できるので、早く治療できます。他に転移していないので、出来た腫瘍を切除するだけで良く治りが早いのです。
がんは早い段階で見つけると広がらないうちに腫瘍を切り取れるので怖い病気ではなくなっています。がん検診というと、怖い病気なだけに検診内容も大変な事をするのではないかと思っている人もいますが、簡単で時間もさほどかかりません。近年食生活の変化から発症する人が増えている大腸がん検診は、まず便の潜血検査を行ないます。潜血検査は便に血が混じっていないかどうか調べる検査で、便を提出するだけですむのでとても簡単です。
潜血検査で異常が発見されれば精密検査として大腸内視鏡検査や注腸X線検査を行ないます。異常がなければ潜血検査だけですみます。日本人の死因の第1位となっている肺がん検診では胸部X線検査と痰の検査を行ないます。この検査で異常が発見されれば胸部CT検査や気管支鏡検査を行ないます。
大腸がんも肺がんも最初の検診で受ける検査はとても簡単な物で、異常がなければ安心して過ごす事ができます。また異常が見つかった場合には早く治療ができるので、大事に至らず早く健康を取り戻せます。このように簡単ながん検診を受けておくと、体の不調を早く見つけ命と生活を守る事ができるのです。